ダービー中央図書館

Derby Central Library
1879年に建てられた図書館の建物(ダービー博物館・美術館と共用)
イングランドの旗 イングランド
種別公共図書館
創設1879年
所在地The Wardwick, Derby, DE1 1HS
本館ダービー市立図書館
分館15
利用情報
貸し出し人数主としてダービーおよびダービーシャー
その他
館長ポール・ロジャーズ
ウェブサイトAbout Central Library

ダービー中央図書館(ダービーちゅうおうとしょかん、: Derby Central Library)は、リチャード・クニル・フリーマン(英語版)がイングランドでのフランドル風ゴシック様式で設計した赤い煉瓦造りの建物において、1879年にダービー博物館・美術館と共に設立され、マイケル・トーマス・バスによってダービー市へ寄贈された[1]。これは誰でも閲覧し利用できる図書館としてはダービーで主となるものであり、ダービーの行政組織が運営する図書館のうちで最大のものである。

歴史

1850年の公共図書館法(英語版)以前にも、いくつかの巡回図書館がダービーには存在した。概してそれらの図書館は書店が運営し、会員の購読料によって賄われていた[要出典]

ダービーでの「常設」図書館は1811年にクイーン・ストリートに設立された。この図書館は、1830年代までは 4 ギニーの株を買い、さらに 1 ギニーの年会費を払える会員のみが利用できた。1832年時点での会員数は 84 名だった[2]。またその蔵書には、ダービー哲学会の 4,000 冊の蔵書が含まれていた[3]。1863年、植物学者のアレクザンダー・クロールが最初の司書兼学芸員に任命され、翌年博物館と図書館は合併した。クロールはスターリング・スミス協会(英語版)の学芸員になるため1875年に退任した[4]

ダービー市議会は1850年の公共図書館法がもたらすであろう効果を認識はしていたが、実行に移るまでは何年もかかった。1878年には、第7代デヴォンシャー公(英語版)がダービーシャーに関する書籍と文書類のコレクションを市に寄贈した[要出典]。これらを保管する適当な施設が必要となり、翌年にバスが建物の寄贈をしてようやく、市は市民に無料図書館を提供できるようになった。

1879年6月28日、バスはダービーの無料図書館・博物館の正式な開館式に出席し、市で大いに祝賀された。式典はまずミッドランド鉄道駅でのバスの公式な出迎えから始まり、ミッドランド・ホテルにおける優雅な昼食会、次いでマーケット・プレイスに向けて、歓呼する群集に埋め尽くされ飾り立てられた通りの中を進み、市役所にて建物の権利証書がバスから市長へ手渡された。そして一行は図書館へ赴き[5]、バスが階段に上がって開館を宣言した[6]

この図書館の蔵書には、デヴォンシャー公のコレクションの他に、先の常設図書館および哲学会の蔵書が含まれた[要出典]。1898年9月の時点で、貸出可能な図書は計 20,000 冊近く、その他に閲覧可能な図書は 11,000 冊以上あった[1]

1914年、取得したばかりのベンローズの蔵書を保管するため、図書館の隣にあった学芸員の宿舎が取り壊され、建物の増築が図られた。ベンローズのコレクションの購入費用は民間からの寄付で賄われた。このコレクションはヘンリー・ハウ・ベンローズ(英語版)卿が所有していたものである[7]

1964年、ダービー博物館・美術館はザ・ストランドに新しく建てられた翼へ延長されたが、19世紀の当初の建物は、図書館と博物館の間で今でも部分的に共用されている。図書館の静かな部屋の一つには、増築費用を寄付したアルフレッド・グディの名が付けられた。

関連項目

  • ダービーQUAD(英語版) - 美術館、映画館、アトリエなどを備えたアートに関する複合施設。

脚注

  1. ^ a b (英語) Kelly's Directory of Derbyshire, Nottinghamshire, Leicestershire & Rutland, London: Kelly's Directories Limited, (1899), p. 130, http://historicaldirectories.org/ 2011年7月21日閲覧。 
  2. ^ Glover, Stephen (1829), Thomas Noble, ed. (英語), The history of the county of Derby, p. 430, https://books.google.co.uk/books?id=9gQVAAAAQAAJ&pg=PA430&dq=derby+library+history&hl=en&ei=gymPTZnwF4fOhAfA7_y7Dg&sa=X&oi=book_result&ct=result#v=onepage&q&f=false 2011年7月21日閲覧。 
  3. ^ Mick Stanley (1976-12), “History of the museum and its geological collections” (英語) (PDF), Newsletter of the Geological Curators Club 1 (8): 393, オリジナルの2011年7月16日時点におけるアーカイブ。, https://web.archive.org/web/20110716055953/http://www.geocurator.org/arch/Curator/Vol1No8.pdf 2011年7月21日閲覧。 
  4. ^ “Alexander & Annie Croall” (英語). Old Town Cemetery Stirling. 2011年7月21日閲覧。
  5. ^ バスは既に一度建物に来たことがあった。
  6. ^ (英語)Derby Mercury: 2, (1879-07-02) 
  7. ^ “The Local Studies Collection” (英語). Derby City Council. 2010年5月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年7月21日閲覧。

外部リンク

  • “About Central Library” (英語). Derby City Council. 2011年8月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年7月21日閲覧。 - Official webpage
  • “Derby Central Library” (英語). Library Technology Guides. 2011年7月21日閲覧。

座標: 北緯52度55分20秒 西経1度28分46秒 / 北緯52.92225度 西経1.4795度 / 52.92225; -1.4795

画家

フランシス・レガット・チャントリー - アーネスト・エリス・クラーク(英語版) - ウィリアム・ジョン・コフィ(英語版) - ダービー・スケッチング・クラブ(英語版) - ハロルド・グレズリー(英語版) - カウント・ホルツェンドルフ(英語版) - アルフレッド・ジョン・キーン(英語版) - ヘンリー・ラーク・プラット(英語版) - デイヴィット・ペイン(英語版) - ロナルド・ポープ(英語版) - サミュエル・レイナー(英語版) - ルイーズ・レイナー - トーマス・スミス(英語版) - アーネスト・タウンゼンド - ジョージ・ターナー - ジョセフ・ライト

地質学

アッシュフォード黒大理石 - ジョン・ファレイ(英語版) - ウィリアム・マーチン(英語版) - マトロカイト(英語版) - ジョン・モウ - ホワイト・ワトソン(英語版) - ジョン・ホワイトハースト

装飾芸術

いとしのチャールズ王子の部屋(英語版)

軍事史

第9/12ロイヤル・ランサーズ(英語版) - ウィリアム・ゴート(英語版) - ロバート・ケルズ(英語版) - フランシス・オクタヴィアス・グレンフェル - デイヴィット・スペンス(英語版) - 『負傷したフランス軍将校を北米インディアンのトマホークから救うジョンソン将軍

博物学
絵画
ジョセフ・ライト

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磁器
古代ブリテン

クレスウェリアン文化(英語版) - デルベンティオ(英語版) - ストラッツ・パークのローマ砦 - ダービー・レースコースのローマ定住地 - ハンソンの丸木舟(英語版) - 大異教軍 - ヒース・ウッドの丘の埋葬地(英語版) - コッドナー城(英語版) - ダフィールド城 - イックニールド・ストリート(英語版) - ザ・ストリート(英語版) - ザ・ロング・レイン(英語版)

科学・工学
関連項目
組織

アンドリュー・ハンディサイド - イギリス鉄道研究局(英語版) - ダービー哲学会 - ダービー展覧会

人物

アルクムンド・オブ・ダービー(英語版) - ピーター・ペレス・バーデット(英語版) - ドゥーズ・コーク(英語版) - ダニエル・コーク(英語版) - ウィリアム・キャヴェンディッシュ(英語版) - ジェイムズ・ファーガソン(英語版) - リチャード・クニル・フリーマン(英語版) - アルフレッド・グディ - ジョージ・ハーパー・クルー(英語版) - リュウェリン・ジューイット(英語版) - ジョン・ロウム(英語版) - ウィリアム・マンディ(英語版) - ジョセフ・ピックフォード - ワシントン・シャーリー - ジョージ・ソロコールド(英語版) - ジョセフ・ストラット(英語版)

ダービー産業博物館ロウムズ・ミル - ピックフォードハウス博物館 - ダービー中央図書館
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